「コンテンツの魅力 ぼくがジブリで考えたこと」川上量生著
コンテンツの秘密 ぼくがジブリで考えたこと (NHK出版新書)
- 作者: 川上量生
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2015/04/10
- メディア: 新書
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2017年4月20日読了
アニメ畑ではない筆者がジブリ入社によって、
「コンテンツとはなにか?」を考察した、という内容ではあるが、
筆者のIT出身者らしい考察(ディープラーニングなどを絡めた)よりも、
宮崎駿氏、高畑勲氏をはじめとするジブリの人々の言説が興味深い。
アニメーター大塚伸治氏や、
背景美術 男鹿和雄氏
などジブリ人物図鑑の様相が面白い。
逆に、本書の「まとめ」は、後半やや性急に感じられるし、
ジブリの人々の言説に比べ「弱い」と思える。
それにしてもスタジオジブリの特異性、
アニメーションスタジオとしての、
完成度の高さに唸る思い。
だからこそ個人的には、
鈴木敏夫氏に対して許せない思いがある。
まあ、それは本書には関係ない話ではあるが。
「読書術」加藤周一著
2017年4月5日読了
1960年代の流行新書。1990年代に岩波書店にて文庫化された本作。
「本を読むこと」(時には「読まないこと」も含めて)について、
縦横無尽な考察が展開される。
元々が流行新書での刊行だったためか、
その豊富な知識とは裏腹に軽妙に読み進めていけるのが特徴。
「遅く読む」の次に、「早く読む」と来たり、
一見矛盾するようでありながら、
外国語の書籍や新聞の読み方に至るまで、様々な「読書」を提示してくれる。